よもやま話とあれやこれ

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宮沢賢治記念館行ってきたよ日記2023

2023年夏に岩手旅行で訪れた宮沢賢治記念館について、途中で力尽きていた日記があったので、少しだけ追記して半年以上経った今公開する。毎回こんなんばっかだな。

 

突然だけど、私は宮沢賢治の童話が好きだ。人と動物と自然とが説教くさくなく対等に、のびのびと動き回っているあの感じがとてもとても好きだ。

ただ、賢治作品を理解できているのかといえばそんなことは決してなく、バイブスの部分で「なんか好き」を感じるタイプの愛し方をしている。日本文学専攻だった学生時代に小説の先行研究を見ても今ひとつ納得には至らず、詩に至っては短い詩の一編だけで???マークが飛び交うので恥ずかしながら未だ『春と修羅』は最後まで目を通せていない。高校生の時に現代文で扱った「永訣の朝」は、詩の中で登場する「Ora Orade Shitori egumo」をオランダ語だと思っていたら(多分Oraに引っ張られたんだろう)、思いっきり日本語だったし、作品鑑賞以前のところで蹴つまずいている感じがすごい。それでも好きだと言わせてほしい。賢治作品のこと……。

だから、ずっと賢治が生まれ育った町は見てみたかったし、宮沢賢治記念館もいつかは絶対に行こうと決めていた。そこで大学同期から温泉旅行のお誘いを受けた時、これだ〜!とガシガシと岩手旅行のプレゼンをするに至った。とりあえず今回は備忘録として記念館行ってきたレポをまとめておく。

 

1.宮沢賢治記念館について

宮沢賢治記念館は、その名の通り宮沢賢治の作品や功績について多くの資料と作品を展示している施設である。展示物のほとんどは撮影OKだ。近くには宮沢賢治イーハトーブ館、宮沢賢治童話村など付近一体に宮沢賢治に関する施設が固まっている。

記念館までは花巻駅もしくは新花巻駅からバスが出ており、今回は花巻駅からバスで向かうことにした。……が、到着するまで知らなかったのだが、記念館は小高い丘(と口コミにはあるが体感としては山だ)の上にあり、徒歩の場合は367段の階段を登り切らないといけない。そして、バス停は階段の下にあるので頑張るしかない。階段は一段ごとに「アメニモマケズ」の五十音がひとつづつ割り振られていて、疲れてくるとそれにもなぜかイライラしてくる。「アメニモマケズ」の語数に合わせてこの階段をつくりました!とかだったら大暴れしてしまうな…と胸中で怒りを募らせ、息を切らしながら記念館を目指す。結果としてはアメニモマケズ+10段ちょいくらいだったけど、逆になぜ367段なのだろう……。友人共々よれよれになりながら記念館の入り口を目指す。

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2.展示色々

記念館は基本的に写真撮影OK。壁は「科学」、「芸術」、「宇宙」、「宗教」、「農」というテーマに分けられ、ぎっしりと資料が…!展示資料の写真は、三重吉くんと絡みもあったのか!と嬉しくなったこれくらいしか残っていなかった。もっとバシャバシャ撮っておけばよかったなぁ。

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展示コーナーには賢治愛用のチェロも!個人的に面白いと思ったのが4人が向かい合って同時に見れる譜面台。だけど、誰か一人が高さを変えたいと思った時のことが全く想定されてなくて面白い。
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3.特設展

これが一番面白かった!『銀河鉄道の夜』の推敲記録。じっくりみれて幸せだった。『銀河鉄道の夜』の原稿は推敲に推敲を重ねられており、かつ賢治は原稿に番号を振らない人だったそうで、当初はどういう順序で読み進めていくべきか編集側が理解できていなかった。少しづつ改善されながら全集が出版されたという、そんな展示だ。

カムパネルラの死を知るタイミングが初期の本では一番最初だったらしくびっくり。

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4.宮沢賢治の年譜について

同じく東北出身の啄木くんの人生はあんなにめちゃくちゃなのに、あまりに整然とした人生で逆に驚いた。けど、賢治に関してはめちゃくちゃな人生じゃなくてよかったなとも思う。

 

5.その他まとめ

宮沢賢治童話村は「空間とバイブスで感じる宮沢賢治」という印象で眼福。

その前後で訪れた花巻温泉郷も気持ちいいところだったし、盛岡冷麺小岩井農場のバタークッキーが美味しかったので、夏の岩手旅行、オススメです。楽しかった!

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