よもやま話とあれやこれ

どうでもいい話がたくさんできたらいいなぁ〜、と思っています!

3/15のなんでもない日記

「シカクいアタマをマルくする 」でお馴染みの日能研の広告を、電車ユーザーなら一度はお目にかかったことがあるのではないか。有名中学の入試問題から一題とりあげて電車ユーザーに頭を使わせようとしてくるアレである。先日の朝、吊り革につかまって、ひょいと目線を上げた先にあったその時のお題は「四字熟語」だった。

 

問1、あなたの好きな四字熟語を一つあげ、その意味を説明しなさい。

問2、その四字熟語の好きな理由について200字以内で説明しなさい。

 

うろ覚えだがこんな感じ。

問1を見た時は「あ〜、そんなん『悠々自適』の一択だな〜〜」とぼんやり考えていたのが、問2を見た時に考えが変わった。「悠々自適」が好きな理由については説明するまでもないだろうが、果たして「悠々自適」は中学校入試で好きな熟語として紹介できる熟語だろうか。意味の説明に相違なく、好きな理由の文章にも筋が通っているのであればきっと正解にはしてくれるんだろうけど、私が採点者の立場で好きな熟語に「悠々自適」を書いてこられたら「なんかイヤなガキ」という気持ちは確実に発生する。


そういえば、弟が小学生の時の国語のテストで「あなたの考えた言葉遊び(洒落)をひとつ答えなさい」というものがあった。当時はジョイマンが大流行していた時期で、弟の回答「かけぶとん 50トン」へのコメントは「もう少し面白いものを考えましょう」だった。胸がキュウッとしてしまいませんか、このコメント。「これは相応しくないですよ」(もしくは「なんかイヤなガキ」かもしれない)がここまで透けて見えるコメントってなかなかない。入試回答としての「悠々自適」に感じる何かは、おそらくこの「これは相応しくないですよ」だろう。

 

かといって、こういう時に提示できる当たり障りのない熟語ってなんなんだろう。「誠心誠意」とかだろうか。あとは「一生懸命」とか?「粉骨砕身」だと、なんらかのデカすぎる覚悟みたいなものを感じてしまうから行き過ぎも良くないような気がする。当たり障りのない熟語、当たり障りのないユーモア、当たり障りのない話題、当たり障りのない趣味……。「当たり障りのない何か」というのは明確な線引きがないからこそ、存外難しいんだな〜、と気づけば熟語そっちのけでそんなことを考えていた。

 

なお、当たり障りのなさからはずれたものをお出ししてしまった時の「これは相応しくないですよ」の空気は今でもかなり恐れているところがある。まだまだ、悠々自適の暮らしには程遠いようである。